移植医療部スタッフ紹介

  移植医療部 副部長
氏名 福嶌 教偉
  重症臓器不全治療学寄附講座 教授
担当

心臓・心肺同時移植

URL
http://www.dma.jim.osaka-u.ac.jp/kg-portal/aspI/RX0011D.asp?UNO=11146&page=

 私は戸田先生、斎藤先生、南先生、井上先生と共に心臓移植、心肺同時移植を担当し、平成17年4月からは当部の副部長をしています。阪大病院は全臓器の移植実施施設として全国で最初に認可された病院であり、臓器移植法が施行されてから平成21年9月末までに脳死臓器移植を受けられた765名(腎臓単独を除く)の内、134名(心臓50名、心肺同時2名、肺32名、膵臓33名、肝臓18名)が移植を受けられています。このような病院の移植医療部は、院内だけでなく、社会的にも大きな役割があると考えています。従って、日本で移植医療が普及するための活動もしていきたいと考えています。平成23年8月から重症臓器不全治療学寄附講座を開設し、そのホームページで移植医療、再生医療、人工心臓などの紹介をしていますので、参考にしてください。
 心臓移植の担当者としては、戸田先生、斎藤先生と共に、院内外で心臓移植を待っておられる多くの患者さんと、現在当院で移植を受けられた52名と海外で移植を受けられ30名の方を担当させていただいています。できるだけ多くの方が心臓移植を受けられるように努力すると共に、心臓移植を受けられた方がドナーから戴いたsecond lifeを満喫できるようにがんばりたいと思っています。
 2010年7月には長年の念願であった「臓器の移植に関する法律」が改正され、脳死臓器提供も増加することが期待されています。また、これまで国内で移植を受けられなかった小さな子供さんが心臓移植や肺移植を国内でうけられるようになりましたが、まだまだ国内での子どもさんからの臓器提供は少なく海外に渡航される子供さんもあとを経たない状況です。多くの移植を必要とする患者様が移植を受け、元気になられることを期待しています。また、移植を受けた子どもさんの精神的支援もすごく大切な課題です。2010年から年に1回、臓器移植を受けた子ども達のサマーキャンプを開催していますが、このような催しを充実させていければと考えています。
また、移植医療は、ドナーとそのご家族の尊い意思に基づいて実施される医療です。ドナーのご家族がいつまでも提供してよかったと思えるような、国レベルの体制つくりに向けてがんばって行きたいと考えています。2013年には大阪で開催されたドナー家族との集いに参加しましたが、このような会を盛り上げていければと考えています。

 また、重症臓器不全治療学では臓器提供に関る医療者のためのエクステンションコースを開設し、これまでに50名以上の受講者に、移植医療システムについて講義を聞いていただいています。また、臓器提供に関る施設に、できるだけ足を運び、様々な研修会も行ってまいりました。すこしでも臓器提供が増加し、多くの、移植を必要とする患者様の命を救えるように頑張っていきたいと思います。