ご挨拶

 2020年1月から移植医療部長を務めます上野豪久(うえのたけひさ)です。近年の移植医療の発展に伴い、社会の要請に対応するため、本年より専任の部長を置くことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
 当院は、わが国で実施されているすべての臓器移植(心、肺、腎、肝、膵、小腸)の実施施設として認定を受け実績を積んで来ています。日本の移植医療の推進のために大きな役割を果たしてきましたと自負しております。移植医療の成功には、外科系診療科・麻酔科・手術部・集中治療部による周術期治療だけでなく、ドナー評価、感染症・拒絶反応の診断・治療など内科系も含めた全診療科・診療部門との連携が必要です。移植医療部は取りまとめ役として病院内の協力体制の構築と維持、そしてレシピエント移植コーディネーターを通しての臓器移植を希望する方、臓器移植を待機している方、そして臓器移植を実施した方々に対して、サポートをおこなうチーム医療を推進しています。当院の移植医療部は臓器移植のみならず、造血幹細胞移植も支援をしております。
 また、移植を受ける側だけではなくて、小児も含めた脳死下での臓器提供のための体制の整備や院内の臓器移植の啓発活動に力を注いでおります。当院からの情報発信を通じて本邦の移植医療の発展にも貢献したいと存じます。

 人の命をつなぐドナーのお気持ちが、確実にレシピエントにつながるように、そんな尊い気持ちをつなぐ医療が根付くよう努めてまいります。

移植医療部 部長 上野 豪久